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83.昔々、あるところに○○という人がいました
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ねぇ キミ、どっちへ行ったらいいかな。

  ・・・

聞こえないの?この分かれ道、どっちがいいかな。

  ・・・へ?ボクに言ってるの?

うん、そこの緑色のキミだよ。どんぐりみたいな

  ボク、どんぐりなんだけど。

えーっ!どんぐりって木の上にいる時は、緑色なんだ!

  ちょっと違うけど、まぁそうだよ。

へー・・・ひとつ聞いてもいいかな。

  右はお爺さんが生まれた方で、左は知らないよ。

あ、それじゃなくてさー 木から落ちる時って痛いの?

  ・・・え? イタイ?

枯葉の上とかだと、痛くないのかな。キミの下は・・・石がいっぱいだけど。

  そーゆーのは、わかんない。・・・そん時にならないと。

そーかぁ・・・んじゃ、もうひとつ

  コレは帽子じゃないよ。

わっ・・・なんで分かったの!今聞こうと思ったこと。

  一瞬、ココ見たから。 っていうより聞きそうな気がした。

おもしろいねキミ。

  そりゃ、こっちのセリフだよ。

じゃ、ちょっと失礼して・・・

  えっ!何すんの!!



痛くなかった?・・・よね。
 
  どーするんだよー、あーこんなとこ入れんなよー。

お尻より、胸のがいいでしょ!さぁどっち行こうかな・・・


○○は右へ歩き出した。
胸ポケットのドングリが色づくまでに、イタチの森へ行かなきゃ
そして、イタチの空から・・・
a0013879_22455659.jpg

---------------------------------------------------------------

どうなってくんだろう、この話。
へんな本だなぁ・・・おばさんも読んだのかな。


00.参加表明 10/3
07.最近見た映画 10/4
10.2コマ進む ◆↓
12.気になって気になって仕方のないこと 10/5
19.これだけは譲れない! 10/6
22.好きな芸能人の話  10/8
26.○○が私の人生を変えました  10/11
33.好みの異性のタイプ  10/12
39.ピピーッ!レッドカード!10/14
48.○○がなくては生きていけない10/15
50.「最近見た夢の話」(phlogiston-76さんからのお題10/19
57.1コマ戻る◆↓
56.忘れられない思い出)10/20
59.3コマ進む◆↓
62.ほんわかする話10/22
63.愛を感じたこと10/23
67.初めて買ったレコード、CDは?10/24
71.30年後の未来予想10/25
79.えー。10/27
83.昔々、あるところに○○という人がいました◆10/29←現在地
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
84.もしも、1ヶ月間休みがもらえたら
85.私が選ぶピックアップブロガー
86.DO・N・BI・KI!
87.家の本棚を晒せ(写真UP)
88.1コマ進む
89.私の趣味は○○です
90.10コマ戻る
91.季節の短歌を詠め
92.修学旅行の思ひ出

テンプレ
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by off_road | 2006-10-29 22:54
62.ほんわかする話


 「うっ!・・・ぼくの席が・・・」
 「あ~ ゴメンね~今 棚替えでごちゃごちゃしてて
  今日はそっちで読んでー」
学校から帰るとココへ来て本を読む
いつもぼくが座る西日の当たる机は
本の山が いくつもできていた
山には 表紙がない本
ページに折り目がつけてある本
きたない本
掃除してキレイにしてもらってるんだ



どれにしようかなぁ
こっちの棚の本はあんまり読んでないなぁ・・・
いつも本を選ぶとき
まず本の名前で手に取り
パッと開いてそのページが
読みやすいと そのまま席につく
前までは あらすじみたいなのを読んで
それから決めていたんだけど やめた
あらすじを読んだ時に頭の中で
勝手に本文を想像しちゃって
いざ読みはじめると想像と違って・・・
 「どんな本でも1回や2回読んだだけじゃ
  ワカラナイものよ
  何回も読んではじめて気が付くことや
  君の気持ちによっても違ってくるの
  私だってまだまだ読み足りないわ」
まえにおばさんが言ってた・・・

「・・・んー・・・」
その本は名前より先に
クリーム色?に緑色のふちどり
という色に手が伸びていた
ぼくの国語辞典を厚さはそのまま
ひとまわり小さくした大きさ・・・
パッ・・・
字がつまってない というか1ページの
文字が少ない・・・今日はコレだ

う・・・だけど棚替えでバタバタしてるなぁ



 「はーい 待ってねぇ・・・
  ・・・おや めずらしい 借りてくの?
  あっ 今日はここじゃ読めないか~ごめんね」
ぼくも困った顔でちょっと笑った
 「あれぇ・・・カードが無いわねぇ
  シールも貼ってないわ・・・
 『イタチの空から』?え~っと・・・」
「もしかして借りれない?」
「いや そーじゃないけど・・・ま いいよ君なら
 3日間じゃなくていいよ 読みあきたら持っといで」

ちょっとびっくり・・・でも
なんかうれしい!!
「今までだれにも読まれなかったのかい?
 見つけてやったぞ!本くん!!」






ほんわか・・・少し違うな とか思いながらも【送信】

【すごろく盤】 の一部
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by off_road | 2006-10-22 17:36
56.忘れられない思い出

その施設の裏山の雑木林の中に
木と木の間を縫うように作られた『100人ベンチ』
その名のとおり100人座れる長いベンチ
「みんなで歩いて一緒に座ってのんびり森林浴」
掲示板にそう書いて貼ってあった紙はもうない・・・
ほとんど利用しない・・・というより
忘れられているベンチ


一昨日から気付いたんだが 彼女は同じところに座っていない
日ごとに西側へ 1番側から100番側へ移動している

先週の火曜日から見掛けるようになったから 11番席から・・・
それ以前からやってんだろうな 11番席より東は木々に隠れてここから見えないから
・・・暇な人だ  毎日1席ずつ座って100席を制覇しようとしてるのか
でもまぁ そんな目標でも達成感はあるんだろうけど
元気だな そして暇な人だ

もう座っててもいい時間なのに 今日は居ない
そろそろ疲れが溜まったんだろう まぁ今までよく続いたよ
しばらく休んでまた22番から 始めればいいんだから
名前も顔もしらないそこに居ない彼女に 何言ってんだろう
窓からの四角い空を見 少し口元がゆるんで
建物近くの木で昼寝してる鳥へと視線を流した

3時のチャイムが流れて目が覚めた 
遊歩道を人が降りてくる
彼女以外にも100人ベンチへ行く人がいたんだ 少し驚きだった
そんなに気にしてるわけでもないが その人影が木々の間から出てくるのを見ていた
あの茶色のカーディガンは!
彼女だった いつもの
なぜ!22番には居なかったぞ
あの歩き方間違い無い 彼女だ
フッ 規則性をコジツケて勝手に思い込んでいただけか
頭が少し疲れ 口元がゆるんだ
俺も暇だな
そのまま夜まで横になった


「あらめずらしい お散歩ですか」
看護士の顔を見ずにうなずいて 外へ出た
俺も暇だな 
昨日より少し寒いか いや外へ出るのが半年振りだからだろう
40段しかない階段状の遊歩道だが この歳には辛いな
遊歩道を登ったところは37番席だった
お! 右手若番方向に彼女はいた
話したい訳じゃないが 何番席か気になって歩いた
3つ席を空けて28番に座った ・・・24番にいるか
2つ飛ばしてるな  呆けか それとももう時間が無いのか・・・
いや俺が暇なだけだ
「考えてちゃダメですよ」
「・・・!」
「目を閉じ何も考えず 葉っぱの音を聞いてなきゃ」
「・・・」(何言ってるんだ)
彼女はそれだけ言うと 目を閉じ少しうつむいた
(やっぱり呆けてたか・・・それにしてもココは気持ちいいな)
・・・・・・・・・・
  「嘘だ!終戦?なんじゃそりゃー そんなこと信じられるわけが無いだろう!
  止めてくれよ!聞きたくなーいっ」
  走った 信じられないくらいに走って浅間山を登った
  体中木々にぶつけながら 転んで転んで 地面に頭を押し付け叫んだ
  「嘘だーーーっ」
・・・・・・・・・・
(? なんだ今のは・・・夢か?  あの日のことを夢にみるなんて)
彼女が俺の前にしゃがんで覗き込んでる
「28歳の時 どうでした?」
「な何を言ってるんだ なぜ28歳の終戦の夢を見たことがわかるんだ」
「そう・・・終戦の思い出でしたの・・・」
彼女は質問に答えず 木々の間からの小さな空を見上げた
「おい!どういうことだ」
「・・・だってあなたの席は」
「ん?俺の席?・・・28番  まさか」
黙ってうなずき彼女は24番へ戻った
「なぜ?どうして?こんなコト・・・」言葉が出てこない
彼女は微笑んでいるだけだった
頭が一生懸命働いているが 収拾がつかずおかしくなりそうだ
「あんた 1から順番に座ってただろ」何聞いてるんだと思いながらも
なにかしゃべって気を落ち着かせようとした
「あら 見てらしたの?  順番でもすべてではないのです
 昨日は23番」
「23番?そうか順番にじゃなかったのか・・・」少し落ち着いてきた
「私の22番は貴方の28番だから 私も悲しい思い出しか無いから
 一番悲しい思い出しか・・・」
「理解できないが その席の番号の歳のことを思い出すのか?
 ・・・あんなに鮮明に」
「そうみたいですね  だから私は10番と22番は座っていないの
 8番は座っちゃいましたけど」
「・・・・・」
「だから 考えちゃだめですよ  思い当たる席へ変わってみては?」
「・・・そうだな」
そう言って23番 彼女の隣りへ座った
ん?この席からだと松の木で俺の病室が見えない
22番からは・・・見える!
「フッ・・・」 俺も暇だな
「あら」
「ん 何だ」
「・・・いいえ」



忘れられない思い出・・・

それは「忘れたい思い出」と「忘れたくない思い出」

【すごろく盤】 の一部
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by off_road | 2006-10-20 22:49
50.最近見た夢の話


「きみは今ひまですねー」
  ・・・変な夢だなぁ・・・
「変な夢だなぁ・・・なんて思わずにー
 『しあわせドングリ』を拾いましょー」

  「はいはい いくつ拾うの?」
「はい は一回でいいでーす いくつ拾うのかはー
 きみにこれから来るー しあわせの数だけだよー」

  「どうして君も拾ってるの?」
「これは僕のしあわせでーす ぜったいあげませーん」
  「そんな・・・とらないよ・・・これってどれでもいいの?」
「それは言えませ-ん」
  「よーし それじゃぁ・・・」
「あー そんなにたくさんー」
  ・・・でも僕こんなにしあわせになれるのかな・・・?
「そー思うのなら拾わないでくださーい」
  「いや 集めようっと!」
「あーっ!それはぼくのしあわせでーす!
 かえしてくださーい!!」

  「えーっ・・・はい それどんなしあわせなの?」
「これはー山道で転んだときにー くまさんのふんの
 すぐ横に手をついて『あと2センチだった!
 手を汚さなくてラッキー♪』というしあわせでーす」

  「・・・・・?そういう しあわせなの?」
「?しあわせじゃないですかー?
 僕はすごーくしあわせだと思いますー」

  「・・・そうだねー しあわせだよねー」
「僕のしゃべり方真似しないでくださーい」
  「はーい わかーりましーたー」
「違いますねー『わかりましたー』ですー」
  「わかりましたー?」
「いいですー続けて拾いましょー」
  「拾いましょー」
・・・

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【すごろく盤】 の一部
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by off_road | 2006-10-19 23:57
【ジングルベルが聞こえない】・・・サンタ予備校卒業試験

* 卒業試験

  (『帰宅するまで開封しないこと』って言ってたけど・・・気になる。)
【サンタ予備校卒業試験】
取扱注意:この文書は個人情報を含みます
僕は学校を出る前に開封していた・・・。
  (デニスくんか~ カナダね・・・近いな)
  「お、おい、今デニス君って言った?」
玄関前ロビーで横を通り過ぎたゴローさんが、振り返りながら聞いてきた。
  (エッ、何・・・?)
僕が口を開く前に、問題用紙を覗き込んでいる。
  「か、カナダ、アルバート州・・・あ、あのデニスだ。ま、間違い無い。」
  (あのデニス?有名なのか・・・)
  「ま、まぁ、がんばれ・・・」
そう言った目は、がんばれとは言っていないように見えた。
  (なんだよ~気になるなぁ・・・あの人は不気味だなぁ。
  駅前のサンタゼミから転校してきたんだよな~
  噂じゃ、5浪だからゴローって呼ばれてるとも聞いたな・・・
  あの人は、中途だから試験受けれないんだ・・・)
問題用紙をカバンに入れ、学校を出た。
外は氷の世界・・・
  (アルバートならココより暖かいだろうなぁ)


** カナダ・アルバート州のデニス君

元気すぎる太陽が、雪の大地に光を投げつづけている。
  「この時期 君たちとは長く会えないからね」
太陽の想いを邪魔するものが少ないこの地域では、恥かしくなる程の光が
溢れている。
雪はその想いを、ほかのみんなへ投げ返し木々を下から照らす。

  「あんなこと言ってても ホントは『夜』の為に頑張っているんだよな」
  「そうそう アイツの為だよな」
  「そーだ そーだ」
10m程のダグラス・ファーたちが、通り過ぎた太陽にこぼした。
  「そう言っても アイツが来てくれなきゃ俺たちは困るから
   アイツにはアタマがあがらない・・・あのダーガロス爺さんでさえ
   届かない程 高いところを飛んでるしな」
45mクラスが諭した。

ダーガロス爺さんは、ここから見える大地で一番背が高く
70mオーバーのダグラスファーだ。
この大地で生まれ育った木のことは、すべて知っている。
自然から生まれてきた木、植林された木、クリアカットされていった木
倒れて大地に還った木・・・見えるところにいる木はもちろん
見えない、山の向こうの木が考えていることまで分かってしまうのだ。
『どうしたものかのう』が口癖だが、その一言だけでいろんな木の悩みを
解決してしまうから凄い。
時々、といっても4~50年に一度『どうしたものかのう』の独り言が
多くなる・・・「その時は 何か起こる」と言われている。
2年前から独り言が多くなっているのを、大地の木々たちは心配していた。

太陽の言う通り、あっという間に夕焼けになり
冷たくてキレイなカナダの夜が始まった。
ダーガロス爺さんの森のずっと東の、町を二つ越えた先にある
山の丘でデニスは空に向かって言った。
  「雲ひとつ無い空だから 今日もオーロラさんは忙しそうだね」
  「ああ~太陽が張り切ってるからさ~仕方ないじゃんね~~
   今日は~誰も来てないんだ~~
   そーいえば君は~なかなか背が伸びないね~~~~
   ~~~ゴメ~ン気にしてた~?」

  「うーうん 気にしてないよ・・・僕 大人になりたくないから・・・」

  「そ~んなこと言ってても~大人には~~なるさ~~~~」
オーロラは、そう言って東の方へ流れて行った。
今日の太陽はかなりチカラ入っているのか、大地と気が合うのか
オーロラをグリーンからパープル、レッドへと変化も移動もすばらしい。
 (僕は 大人にはなりたくない・・・・ならないんだ・・・
  月に一度はつぶやいてしまうけど 今週はもう2回目・・・
  12月だからかな ・・・ここへ来て2回目の冬か
  ・・足がイタ痒いけど なかなか慣れないなー)
さっき以上にまぶしくイエローグリーンに光りだしたオーロラを
遠くに見ながら、デニスは静かに目を閉じた。


デニスのいる小屋・・・
町外れの丘の上にある「大きな物置小屋」。
丘といっても山の中腹にあり、10年前に北西~北東側の樹木が
クリアカットされて、オーロラを観測するには最高のポイントだが
それを目的で訪れる人は少ない。
管理人と決められた人はいないのだが、週に2日位は誰かが利用している。
枝打ちに来た人たちの休憩所であり、トレッキングに欠かせない
水場であり、夏場は子供達もがんばって登ってくる。
人が来ない時は、エルク(トナカイ)や
マウンテンゴート(シロイワヤギ)たちの水場でもある。
その水は小屋の東の山から流れてくる「おいしい水」で
動物たちには好評なのだが、少しクセがあり人間には好き嫌いがハッキリと
分かれるようだ。
小屋の中は作業台のような傷だらけのテーブルに椅子はひとつ。
壁際に丸太が転がしてあり、それがベンチとして使われている。
小さな薪ストーブがあるので、泊まる事も可能だが
泊まる人といえば、小屋の中の「絵」を毎月掛け替えに来る老人だけだろう。
先週来て、クリスマスツリーとオーロラの間を飛んでいる
「サンタクロース」の絵を置いて、「メープル街道の紅葉」の絵を持って
山を降りていった。
[ ノーブル・ファー 微香・落葉少・持ち良 ]
デニスが付けていた名札は、あの日から無い。
あの日から・・・


*** あの日 サンタとデニスと・・・

町外れにあるツリーファームでは、クリスマスツリー用にいろんな木が
植林されていた。デニスは「デスクトップタイプ」の区画にいたが、やはり
デスクトップは人気が無く年に2~3本しか売れない。
2m位に伸びないと、見向きもされないのだ。
ファームにいる木たちは早く大きくなって、立派なツリーとして
カットされていくのが夢だ。
その為に植えられているのを、自分で分かっているのだろう・・・。
カットされクリスマスツリーとして飾り付けられて、用が済めば
さらにカットされチップとなり燃料になる・・・最期は灰となって大地へ還る。
そういう一生であり、それが普通であると思っているし信じている。
デニスは悩んでいた
   (なんか違うような気がするなぁ・・・なにが違うのかもワカラナイけど)
周りの木からは
  「切られるのが怖いのか」
  「おまえはそれでもノーブル・ファーか」
とか言われるけど・・・そう言われると余計に反発していた。
純粋に「あれ?」という気持ちは、ただの反抗期の少年になってしまった。
木のそういう気持ちは、伸びや枝ぶりに如実に反映されてしまう。
デニスは、自分が「伸びない元気の無い木」になっていることに
気付かなかった・・・。
ダーガロス爺さんとは、よく話もしていたがデニスには
「答え」が理解できずにいた。
  (どこか他のところへ行きたいなぁ・・・)
空へつぶやく日が多くなっていた。
その冬、12月24日・・・彼は来た。
  (こんな時間に誰だろう?泥棒?でも、のこぎり持ってないし・・・
   派手な格好だし)
彼はデニスの前に迷わず来て
   「き、君がデニスかい?」
   (なんだこの人?)
   「ぼ、僕はサンタさ」
   (えっ!僕の声聞こえるの?スゴイ!・・・サンタサさん?)
   「き、君の願いをかなえに来たんだ」
   (僕の願いを?・・・でも どうして・・・)
サンタは答えず、デニスの周りを持ってきたスコップで掘り始めた。
   (あっ痛っ!今 根っこを少し切ったよ。痛ーっ!)
   「す、少しの我慢だよっ、ハァハァ」
サンタはすぐに息切れしだしたが、必死に掘り続けた・・・そして
なんとかデニスを掘り出してソリに載せた。
・・・デニスはそこからの記憶が少し欠けている。
   「ハ、ハァハァ・・・」
   (・・・ココはどこ・・・?)
デニスを鉢に入れて土をかけている姿・・・一瞬、意識が戻ってまた消えた。
それがサンタの最後の記憶だ。
次に気が付いた時は、サンタは見えずマウンテンゴートの子供が目の前にいた。
サンタによる旅立ちそしてユーイとの出会いだった。


**** いつまでも どこまでも・・・そして

小屋へ来てからは、何もかもが新鮮だった。
最初の一年は、受け入れなければならない事ばかりだったが
何故か苦にならなかった・・・。
ただ、ここでは自由に水分を摂れないというのが辛かった。
   (・・・っくぅ~!美味しい 助かったよ~~ありがとうユーイ)
   「オマエ 大丈夫か?・・・水飲めないのは大変ダナ」
   (ふぅ~   大丈夫だよ ちょっとやばかったけど)
ユーイが水を口に含んで、鉢に運んでくれなければデニスは意識をなくすところだった。
ユーイは聞き上手で、デニスの独り言に返事も相づちも無く
適度な距離で聞いていた。
ツリーファームの話、サンタのこと、ダーガロス爺さんのモノマネ・・・
苦しい話から楽しい話、そしていつも最後は空を見上げて無言の二人になる。
昨日より少しのんびりした、オーロラが無言で通って行った
忘れていたツリーファームで出せなかった「答え」のことを
考えてしまうのだった・・・今ではナニが「問題」なのかも判らなくなって
悩めるデニス復活だった。
   (こんな時ダーガロスお爺さんがいたら なんて言われるかな)
鉢植えになり、大地から離れたデニスには
ダーガロス爺さんの声は聞こえない。
   (いつまで僕は考えるんだろう サンタさんにこんなステキな場所に
    連れて来てもらったのに・・・やっぱり大人にならないとわからないのかな
    イヤ 大人にはならなくてもいいんだ)
今日もオーロラは白い雪をほのかに照らしている・・・
   (・・・でも どうしてサンタさんは 僕をここへ連れて来たんだろう?)
考える事がまた一つ増えてしまったようだ。
   「・・・?・・・・っ!」
   ( ん? )
ユーイが急に立ち上がった瞬間バッと走りだした!
と、同時に銃声が山に響いた・・・
弾の一つがデニスの鉢を割った。
バランスを崩し、切り株から倒れたデニスの頭は雪に少し刺さった状態で
鉢が割れて無くなった根っこむき出しの土の部分は
切り株にのっていて逆立ちになってしまった。
倒れながら、ユーイが森へ走って行くのが見えた。
   (ユーイ・・・大丈夫だったんだね・・・
    僕はどうなるんだろう・・・)

太陽が心配そうに、でも思いっきり照らしながら5回通り過ぎた頃
デニスの意識が消えようとしていた。


****
*    その風とダグラス・ファーたち

ロッキーの山々から、津波のようにソレはやってきた。
生き物たちの感覚を狂わすような空気・・・

大人のダグラスは足元に落ちたものを見て驚いた!
  (ロッキー西に住んでるWRC[ウエスタン・レッド・シーダー]の種子が
   こんなところまで飛ばされて来てる・・・そ、それにこの風・・・)

  『どうしたものかのう(笑)』

  「ダーガロス爺さんが、笑ってる!?しかも括弧でー!」
  「ボケちゃったのかよーー」
  「大丈夫なのかなー」
若いダグラス達は、不安を隠せない。

  (・・・これは、もしかして ダーガロス爺さん!)

  『どうしたものかのう(苦笑)』

  「今度は(苦笑)だよーー」
  「ヤバイんじゃないのーー」
  「怖いよーー」

  (チヌークだ・・・)

  「ちぬーく?」
  「血抜ーく?」
  「やだーー!」

  『どうしたものかのう』

  (チヌーク風だ。はるか向こうの海からの風がロッキーにぶつかり
   温風をこちら側まで流し込んでくる・・・
   一気に温度が上がるぞ!気をつけろ!)

  「・・・ホントだ。温かーい」
  「なんか気分が悪くなりそうだなーー」
  「気持ちわりーよーー」

  (こんな規模のチヌークは40年ぶりだろう 一気に+1~2℃まで気温は
   上がるぞ)

  『42年ぶりじゃよ。あん時よりも上がるじゃろう・・・どうしたものかのう』

  「そんなに暖かくなるのーーー?」
  「12月なのにーーー?」
  「気持ちわりーよーー」


チヌーク風はダグラス・ファーたちの森を包みこみ、川を越え町を越えて
デニスのいる小屋も包んでいった・・・。
そしてアルバータ南西部のほとんどが、チヌークに包まれた。


****
**   目覚めたデニス

  (う~ん・・・疲れたよ~ 足が冷たいよぉ 苦しいよぉ・・・
   ・・・誰か水を・・・  か ぜ? 今は・・風より・・・水を
   ・・・み・・・ず・・・)


  (・・・ユーイが走ってる 屋根から融けた雪が ぽたぽた落ちて・・・
   ずーっと寝てたのかぁ・・・この水が無かったら危なかったなぁ・・・
   もう 春かぁ・・・足には一番辛い季節がまた始まるんだ~
   暖かいなぁ  アレ?まだドアのリースがクリスマス仕様じゃないか~
   12月から誰も来てないのか~そんなわけないはずだけど
   オーロラさんに会いに毎年来てる人たち・・・どうしたのかな・・・
   それに背が低くなった気がするなぁ 場所を変えられちゃったのか~
 
  『どぅ・・・のかの』
 
 
 
  (・・・?
   ・・・・こ・この声!)
 
 
  『どうしたものかのぉ』
 
 
  (・・・ダーガロスお爺さん!! でも どうして?
   あの日から聞こえなくなっていたのに!)
 
ダーガロスのいる西の空を、遠い目で見ていたデニスは
視界に入ってきた冬の景色を信じられなかった。
 
  (雪?みんな雪をかぶっているの?町もまだ白い・・・
   春 じゃな・・・いの?  だって足が痛痒・・く無い! 伸ばせる!
   ・・・そういえば鉢が割れて・・・!?今は普通に立ってる!)
自分の足元を見ると[鉢]ではなく、それよりも少し大きい地面が見える。
その周りは雪だ。その大地の感覚は2年前に味わったものに、似ているが
少し違う。
  (もしかして戻れたの?・・・大地に!)
  『どうしたものかの』
  (そうだよね!ダーガロスお爺さんの声も聞こえるし・・・
   やったーーー! ユーイが戻してくれたの?)
走り回っていたユーイは、腰を下ろすと東の森を見つめて言った。
  「血の色の服に雪をつけた人 さっき見た エルクたちと森へ行った」
  (エルクとニンゲン?・・・それって小屋の中の絵のことかい)
  「あの服は似てた 顔は違った」
  (ササンタ兄さんだ!僕知ってるよ  ここへ来る時もササンタ兄さんに
   連れてきてもらったんだから  背は高くなくて 黒くて長い髪を
   縛って帽子の中に入れてたでしょ!あっ それと青白い顔じゃなかった?)
  「顔色茶色っぽかった それから 」
  (・・・それから?)
  「あの絵みたいにエルク達 鞭で叩かれていなかった
   エルク達のが強そうだった それと」
  (・・・ふ~ん ササンタ兄さんじゃないのか~誰かな・・・それと?)
  「ドアの前に 箱 置いていった」
  (なんだろう?あの箱・・・)
  『どうしたものかの』
  (久しぶりだね!ダーガロスお爺さん  
   でも僕の気持ちは変わっていないよ
   大人にはなりたくないし ならないよ
   だけど それ以上に 大地でみんなと暮らしたい
   いろんなところへ行けなくても 大地に・・・)
  『どうしたものかの』
  (ありがとう ゆっくり考えればいいんだよね
   時間は沢山あるもんね・・・そうそうお爺さん この暖かい風は?)
  『どうしたものかの』
  (え!そうなの・・・うんうん へえ~・・・・・・・・・・)

2004年12月24日に吹いたチヌーク風は
アルバータ州南西部を数時間で-18℃から+7℃まで上げ
観測史に記録されるチヌーク(フェーン現象)になった。


****
***  2004年12月25日

翌25日の夜・・・オーロラを撮りに小屋へ来る男女がいた。
「あれ?あんなところに木あったっけ?」
「いいや、無かった・・・っていうかその木、入り口横の切り株の上に
 鉢植えで置いてあったやつじゃないかぁ?」
近づいてきた二人は、ドアの前に置かれた箱を見つけると
お互い見つめあった。
「もしかして?」
「もしかして?」男の方が少し遅れたが、同じコトを思い口にした。
「貴方じゃないの?」
「君じゃないのかい?」
男が箱を持ち上げる時、一枚の紙が落ちた。
女はそれを拾うと
「何か書いてあるよ・・・『そこのツリーに飾って下さい。』」
「おい、裏にも書いてあるぞ」
「えっ!あ、ホントだ『飾り付けを外しておいて下さい』?何これ?」
「おーおー結構入ってるぞ。こんなに付けれないな。」
「!開けちゃったの・・・」
「僕たちは『付ける役』なんだよ・・・付けよう」
「そうしよっか!」
箱に入っていたクリスマスツリー用の飾り付けは、半分も使わなかった。
「こんなもんだろ」
「そうね、ごちゃごちゃしててもかわいそうだし」
二人は箱を小屋の中のテーブルに置いて、さっきの紙を裏を上にして置いた。

その日のオーロラは、パープル系の濃淡でゆっくり流れていた。

二人が帰って、すぐにユーイが来た。
  (どうだい?似合うかな?)
  「小屋の絵の木と同じだ おかしい」
  (なんだよ~笑わないでよ~・・・でも 悪くない気分だよ
   こうしてもらえるのも 今のうちだもんね・・・背が伸びたら
   みんな届かなくなっちゃうし・・・)
デニスは大きくなっている未来の自分の事を、初めて考えた。


****
**** 卒業試験

  「ゴローさん!」
  「!な、何だい・・・大きな声出して」
  「ゴローさんがデニスを連れ出したんですね」
  「!!・・・ど、どうだった? げ、元気だったかい?」
  「会いたがっていましたよ!ササンタさんに」
  「・・・・そ、そうか。き、君は何をプレゼントしたんだい?」
  「・・・大地に戻しました。危ない状態だったけど・・・
   あの日、チヌークが吹かなければダメだったかも・・・。」
  「・・・・・・そ、そうか。よ、よかったな。
   ご、ゴメン授業が始まるから・・・。」
  「ええ、また・・・」

難しい問題だった。
合否はもう、どうでも良かった・・・ただ、カナダへもう一度行きたい。


☆★☆★☆★☆★☆【ジングルベルが聴こえない】☆★☆★☆★☆
【企画内容】
今年最後の送りバント企画です。
サンタ予備校の卒業試験として新米サンタになり、
子どもたちにプレゼントを届けるストーリーを創作する企画です。

【参加方法】
この記事へ鍵コメで参加表明してください。
http://earll73.exblog.jp/1436778
どこの国の誰へのプレゼントかを各自にお知らせします。
それをストーリーに組み込んでください。
その他の人物像、ストーリーの背景などは自由です。

【TB期限】
12/24 21:00~ 12/25 21:00の1日
投稿日付変更機能を使って日付は
12/25 0:00に合わせてもらえると一斉アップの雰囲気が出るかと。


※誰でも参加出来るようにテンプレを文末にコピペお願いします。

企画元 毎日が送りバント (http://earll73.exblog.jp/)
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by off_road | 2004-12-25 00:00 | ◆TB企画モノ